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 医師・医学部生の実情- 備忘録⑥ / 病院実習 編 Ⅱ -

08 Sep 2017


 病院実習 編 の続きです。

 外科から始まった病院実習では 理不尽なことが多かった です。
 以前にも書いたように、手術中の5~6時間 動かずに機械を持ち続け 動けば怒られる なんてことは序の口で…

・ 「画像検査から分かることを言え!」 → 分からず… → 習っていない所見を言えなくて怒られる
朝8時から夜10時までの手術にずっと立ちっぱなしで参加 (食事なし) → その後 飲みに行くのに付き合わされる
・ 手術室の廊下を歩いていると、看護師さんに後ろから患者さん用ベッドをぶつけられ 「邪魔!」と一喝 される
・ 初日に携帯電話の番号を確認され、夜中でも緊急手術で呼ばれる → 医師でもないのに…

 外科の頃だけで このくらい。
 毎日7時前に家を出て、22~23時に帰宅する という感じでした。
 
 外科では毎週 内科とのカンファレンスがありました。
 内科で検査などをして手術の適応があると判断された方について、内科と外科で話し合うわけですが、まぁ 何と言うか 罵声がとぶ のです。
 外科の医師が 学生に向かって 「内科のやつらは何も分かってない」 とか言うのですが、言われた学生としてはどんな態度をとればいいのか… なにせ、いずれ内科も実習に行くんですから。


 まぁ、そんな 内科でも理不尽なことはあり

・ 毎週のカンファレンスの準備のため、前日は 帰宅が0時を過ぎる
・ 入院患者さんの 5年前の検査データを答えられずに怒られる (しかも たった1項目!)
・ 人手不足のため カルテ記載・処置後の片付けなどは学生がやる
夜中でも検査のために呼ばれる (1時頃だったと記憶しています)


 どこの科でも 週に1回 教授の回診があったのですが、その前には教授・助教授の先生に対して前入院患者さんについてプレゼンテーションします。3時間とかかけて。
 で、その後 患者さんを見に行くのですが、その前には病棟に放送がかかっていました。
 「今から○○教授が回診を行います。入院中の方はベッドへ戻り、寝てお待ち下さい」 と。
 ベッドサイドでは、教授に対してまた簡単にプレゼンテーションをし、聴診器を渡す係カルテを見せる係り などがいました。

 違う階へ行く時は、それこそ 『白い巨塔』 のように、学生は階段で移動 し、教授たちを待っていました。


 他の大学は違ったかもしれませんし、時間が経って 母校も変わったかもしれませんが、自分たちの頃はこのような感じでした。
 学生ながら 「授業料を払って実習しているはずなのに 何してるんだろう…」 と思っていました。

 懐かしいですが、絶対に戻りたくはありません。
 それに、こういう環境はよくないと思います。完全にブラックな大学 でした…
 「今までこうしてきたんだから」なんて、何の言い訳にもならない。
 学生はちゃんと勉強させて下さい

 今 思い出してもつらい…











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テーマ : 医療従事者になるための勉強
ジャンル : 学校・教育

tag : #医師#医学部#備忘録#病院実習

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D・・R

Author:D・・R
 海外に移住して数年経過しました。日本では10年以上 小児科医として働いていました(小児科専門医/ですが、何でも診ます)。
 子育てや海外生活、医療について語っていきたいと思います。
 旅行や趣味についても少しだけ。
 5児(8歳・6歳・4歳・2歳・0歳)の育児をしています。

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