医師・医学部生の実情- 備忘録⑥ / 病院実習 編 Ⅱ -
病院実習 編 の続きです。
外科から始まった病院実習では 理不尽なことが多かった です。
以前にも書いたように、手術中の5~6時間 動かずに機械を持ち続け 動けば怒られる なんてことは序の口で…
・ 「画像検査から分かることを言え!」 → 分からず… → 習っていない所見を言えなくて怒られる
・ 朝8時から夜10時までの手術にずっと立ちっぱなしで参加 (食事なし) → その後 飲みに行くのに付き合わされる
・ 手術室の廊下を歩いていると、看護師さんに後ろから患者さん用ベッドをぶつけられ 「邪魔!」と一喝 される
・ 初日に携帯電話の番号を確認され、夜中でも緊急手術で呼ばれる → 医師でもないのに…
外科の頃だけで このくらい。
毎日7時前に家を出て、22~23時に帰宅する という感じでした。
外科では毎週 内科とのカンファレンスがありました。
内科で検査などをして手術の適応があると判断された方について、内科と外科で話し合うわけですが、まぁ 何と言うか 罵声がとぶ のです。
外科の医師が 学生に向かって 「内科のやつらは何も分かってない」 とか言うのですが、言われた学生としてはどんな態度をとればいいのか… なにせ、いずれ内科も実習に行くんですから。
まぁ、そんな 内科でも理不尽なことはあり…
・ 毎週のカンファレンスの準備のため、前日は 帰宅が0時を過ぎる
・ 入院患者さんの 5年前の検査データを答えられずに怒られる (しかも たった1項目!)
・ 人手不足のため カルテ記載・処置後の片付けなどは学生がやる
・ 夜中でも検査のために呼ばれる (1時頃だったと記憶しています)
どこの科でも 週に1回 教授の回診があったのですが、その前には教授・助教授の先生に対して前入院患者さんについてプレゼンテーションします。3時間とかかけて。
で、その後 患者さんを見に行くのですが、その前には病棟に放送がかかっていました。
「今から○○教授が回診を行います。入院中の方はベッドへ戻り、寝てお待ち下さい」 と。
ベッドサイドでは、教授に対してまた簡単にプレゼンテーションをし、聴診器を渡す係・カルテを見せる係り などがいました。
違う階へ行く時は、それこそ 『白い巨塔』 のように、学生は階段で移動 し、教授たちを待っていました。
他の大学は違ったかもしれませんし、時間が経って 母校も変わったかもしれませんが、自分たちの頃はこのような感じでした。
学生ながら 「授業料を払って実習しているはずなのに 何してるんだろう…」 と思っていました。
懐かしいですが、絶対に戻りたくはありません。
それに、こういう環境はよくないと思います。完全にブラックな大学 でした…
「今までこうしてきたんだから」なんて、何の言い訳にもならない。
学生はちゃんと勉強させて下さい。
今 思い出してもつらい…
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